2008年10月16日
おきダル便り 2008年10月5日 創刊準備号
沖縄で本格的なダルクローズ・リトミックを学びたい―そんなわたしたちの夢が、日本ジャック=ダルクローズ協会事務局長・宮良愛子先生の定期講習会という形で実現しています。長年にわたる講習会と愛子先生の熱意によって、リトミシャン本来の姿を身近に見るだけでなく、今「エレメンタリー」、そして国際免許「サティフィケート」までもがわたしたちを待っています。「おきダル便り(仮称)」は、ダルクローズリトミック県内普及のため日夜頑張るわたしたち自身の情報交換の場として創刊します。
(本号は準備号です。あなたの便り、そして本紙のユニークな名称も募集します)
■リトミックは一生の勉強 講師:宮良 愛子
沖縄の皆さん、宮良です。わたしは仕事柄各地へ参りますが、沖縄に来るたび地域性を感じます。沖縄に本質的に根付くリズム感や、自分を出す表現力があります。
リトミックを学ぶ目的はさまざまだと思います。ピアノの先生、教育者、ダルクローズの実践者…。しかし、やるからには一流を目指してほしいと思います。自分が死ぬとき、「よし、ワシはここまでやった」と思えるようなステキなジイサンバアサンになってほしいのです。
リトミックの勉強は一生かかっても終わるものではありません。ですから具体的な目標をわたしたち協会も考え、まず日本で免許を取れる形にしました。このような下地ができていますから、皆さんそれぞれの立場で取得を目指してください。
今回、初めての免許制度「エレメンタリー」で八人の合格者が出ましたが、そのうちの二人は沖縄から出ています。決してかなわない夢ではなく、皆さんの目標になると思います。今後も講習会を通して多くのことをお伝えできればと思っております。 (文責・村松志門)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9月の講習会で即興を指導する宮良先生。この夏は国際大会、名古屋の夏季セミナーや国際免許試験など多忙を極めた。最近は免許制度など問い合わせの対応に追われる日々を過ごす
■歌い続けた閉会式の夜
ダルクローズ・リトミック国際大会 村松 弘子
八月に東京で開催された日本ジャック=ダルクローズ協会主催「ダルクローズ・リトミック国際大会」に参加しました。四年前の大会で締め切られた時、とても悔しい思いをしたので、今回多くの友人と一緒に参加でき、とてもうれしかったです。
受講生は北海道から沖縄まで日本各地から集まり、アジア・アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど外国からも参加。沖縄からの九人全員は、わが沖縄研究会メンバーでした。
毎日、朝九時半から夕方五時まで授業を受け、その後はコンサートや各国の現状報告など、とてもハードな五日間でした。東京は連日猛暑が続き、その気温のせいか、興奮のせいか、緊張の冷や汗か、全身汗びっしょりになりました。それでも今までずっとあこがれていた先生方の授業が受けられ、あまりの感激に涙ぐんでしまうこともありました。
そもそも、わたしがこの大会に参加できたのも、毎月の愛子先生の愛のムチのお陰だと実感しました。世界中のリトミックの先生方に出会えたことは最高の幸せですが、同時に、わが沖縄研究会の専任講師のBIGなことを思い知らされたことが最大の収穫でした。
閉講式の夜、「この会場は八時半に入口が閉まります」という十分前のアナウンスが流れなければ、おそらく夜遅くまで参加者全員「Fare Well Canon」を歌い続けていたことでしょう。
■沖縄からエレメンタリー2人取得
ジュネーブのジャック=ダルクローズ協会より承認を得た国内の特例免許制度「エレメンタリー」の試験がこの春行われ、沖縄からは神谷久恵代表と奥原友紀乃さんが見事合格。免許取得がぐっと身近な目標として近づいてきました。お二人に試験の内容や印象について語っていただきました。
■論文でみえたこと 神谷 久恵
―今回エレメンタリーを受けた理由は?
もちろん、今まで自分がやってきたことがどのぐらい習得できたか、確認ができるということもありましたが、沖縄研究会をまとめている身として、皆に伝えられるように体験しておきかったからです。
―何の科目が一番難しかったですか?
試験はリズム・ソルフェージュ・即興・論文の四つでしたが、一番難しかったのは論文、二番目は即興でした。
音楽大学では、論文を書く試験がありません。その代わり卒業演奏がありました。
そのため論文の形式・書き方など全くわからず、現役の大学院生に聞いたり、文章のまとめ方を、論文を書いた事がある人に助言を頂いたりしました。しかし、書いていくうちに、頭がすごく整頓されてきて、自分自身何がわかっていて、これから何を学んでいかないといけないかが見えた気がします。
即興では、歩く・走る・スキップなど、子どもの動きを想定した即興があったのですが、この課題は、勉強中です。しかし、この科目は、エレメンタリーの資格の条件には、合わないということで無くなるようです。
―エレメンタリーを取得して、何か変わりましたか?
特に変わりません。これから、ダルクローズリトミックに国内免許ができたことをアピールしたいと思っています。
■自分の表現を見る場 奥原 友紀乃
この免許を意識したのは、離島へ引っ越すことが決まり、新しい場所で仕事を始める際に、免許など形のあるものが手元にあると心強いのでは…と思ったからです。
取得するためには実技と論文があり、特に論文を書くためダルクローズの歴史など、多くの本に触れました。文章をまとめるうちに、頭で言葉を見つけるのではなく、動きや体験したことから言葉が見つかっていくことも感じ、これまで受けてきた授業のノートも私を支えてくれました。
終わった今でも思うのは、エレメンタリー試験は私にとっては、決して簡単ではなかったということです。試験中は一つ一つの課題に対して、心の中で「力を貸して下さい!」と祈る思いで必死でした。でも先生方の笑顔で見てくださる様子に、心も体も解放されていく自分があり、今ある自分の力を全て出すことができたと思います。
試験の日はこれまでの勉強の確認と、いかに自分の心と体がつながり、自分をどう表現できるかを見る場でもありました。そして今では、免許取得前と後では考えが違います。体験したという、体に残っているそのものが、とても大切に思えます。
これからも審査員の先生方から頂いたコメントを励みに、次のステップに向けて頑張りたいと思います。そして何よりも愛子先生をはじめ一緒に勉強している仲間や、家族に感謝しています。
(本号は準備号です。あなたの便り、そして本紙のユニークな名称も募集します)
■リトミックは一生の勉強 講師:宮良 愛子
沖縄の皆さん、宮良です。わたしは仕事柄各地へ参りますが、沖縄に来るたび地域性を感じます。沖縄に本質的に根付くリズム感や、自分を出す表現力があります。
リトミックを学ぶ目的はさまざまだと思います。ピアノの先生、教育者、ダルクローズの実践者…。しかし、やるからには一流を目指してほしいと思います。自分が死ぬとき、「よし、ワシはここまでやった」と思えるようなステキなジイサンバアサンになってほしいのです。
リトミックの勉強は一生かかっても終わるものではありません。ですから具体的な目標をわたしたち協会も考え、まず日本で免許を取れる形にしました。このような下地ができていますから、皆さんそれぞれの立場で取得を目指してください。
今回、初めての免許制度「エレメンタリー」で八人の合格者が出ましたが、そのうちの二人は沖縄から出ています。決してかなわない夢ではなく、皆さんの目標になると思います。今後も講習会を通して多くのことをお伝えできればと思っております。 (文責・村松志門)
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9月の講習会で即興を指導する宮良先生。この夏は国際大会、名古屋の夏季セミナーや国際免許試験など多忙を極めた。最近は免許制度など問い合わせの対応に追われる日々を過ごす
■歌い続けた閉会式の夜
ダルクローズ・リトミック国際大会 村松 弘子
八月に東京で開催された日本ジャック=ダルクローズ協会主催「ダルクローズ・リトミック国際大会」に参加しました。四年前の大会で締め切られた時、とても悔しい思いをしたので、今回多くの友人と一緒に参加でき、とてもうれしかったです。
受講生は北海道から沖縄まで日本各地から集まり、アジア・アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなど外国からも参加。沖縄からの九人全員は、わが沖縄研究会メンバーでした。
毎日、朝九時半から夕方五時まで授業を受け、その後はコンサートや各国の現状報告など、とてもハードな五日間でした。東京は連日猛暑が続き、その気温のせいか、興奮のせいか、緊張の冷や汗か、全身汗びっしょりになりました。それでも今までずっとあこがれていた先生方の授業が受けられ、あまりの感激に涙ぐんでしまうこともありました。
そもそも、わたしがこの大会に参加できたのも、毎月の愛子先生の愛のムチのお陰だと実感しました。世界中のリトミックの先生方に出会えたことは最高の幸せですが、同時に、わが沖縄研究会の専任講師のBIGなことを思い知らされたことが最大の収穫でした。
閉講式の夜、「この会場は八時半に入口が閉まります」という十分前のアナウンスが流れなければ、おそらく夜遅くまで参加者全員「Fare Well Canon」を歌い続けていたことでしょう。
■沖縄からエレメンタリー2人取得
ジュネーブのジャック=ダルクローズ協会より承認を得た国内の特例免許制度「エレメンタリー」の試験がこの春行われ、沖縄からは神谷久恵代表と奥原友紀乃さんが見事合格。免許取得がぐっと身近な目標として近づいてきました。お二人に試験の内容や印象について語っていただきました。
■論文でみえたこと 神谷 久恵
―今回エレメンタリーを受けた理由は?
もちろん、今まで自分がやってきたことがどのぐらい習得できたか、確認ができるということもありましたが、沖縄研究会をまとめている身として、皆に伝えられるように体験しておきかったからです。
―何の科目が一番難しかったですか?
試験はリズム・ソルフェージュ・即興・論文の四つでしたが、一番難しかったのは論文、二番目は即興でした。
音楽大学では、論文を書く試験がありません。その代わり卒業演奏がありました。
そのため論文の形式・書き方など全くわからず、現役の大学院生に聞いたり、文章のまとめ方を、論文を書いた事がある人に助言を頂いたりしました。しかし、書いていくうちに、頭がすごく整頓されてきて、自分自身何がわかっていて、これから何を学んでいかないといけないかが見えた気がします。
即興では、歩く・走る・スキップなど、子どもの動きを想定した即興があったのですが、この課題は、勉強中です。しかし、この科目は、エレメンタリーの資格の条件には、合わないということで無くなるようです。
―エレメンタリーを取得して、何か変わりましたか?
特に変わりません。これから、ダルクローズリトミックに国内免許ができたことをアピールしたいと思っています。
■自分の表現を見る場 奥原 友紀乃
この免許を意識したのは、離島へ引っ越すことが決まり、新しい場所で仕事を始める際に、免許など形のあるものが手元にあると心強いのでは…と思ったからです。
取得するためには実技と論文があり、特に論文を書くためダルクローズの歴史など、多くの本に触れました。文章をまとめるうちに、頭で言葉を見つけるのではなく、動きや体験したことから言葉が見つかっていくことも感じ、これまで受けてきた授業のノートも私を支えてくれました。
終わった今でも思うのは、エレメンタリー試験は私にとっては、決して簡単ではなかったということです。試験中は一つ一つの課題に対して、心の中で「力を貸して下さい!」と祈る思いで必死でした。でも先生方の笑顔で見てくださる様子に、心も体も解放されていく自分があり、今ある自分の力を全て出すことができたと思います。
試験の日はこれまでの勉強の確認と、いかに自分の心と体がつながり、自分をどう表現できるかを見る場でもありました。そして今では、免許取得前と後では考えが違います。体験したという、体に残っているそのものが、とても大切に思えます。
これからも審査員の先生方から頂いたコメントを励みに、次のステップに向けて頑張りたいと思います。そして何よりも愛子先生をはじめ一緒に勉強している仲間や、家族に感謝しています。
Posted by オキダル at 17:00│Comments(2)
│おきダル便り
この記事へのコメント
こんにちは!
青森でリトミック講習会を企画している青森研究会です。
沖縄さんのブログ&HPをブログのブックマークに貼らせていただきました('-^*)/
充実した内容で、「見習わなくては^口^;」と思い、拝見させていただいてました。
今後も、活動、がんばって下さいね♪
こちらもがんばります~♪
青森でリトミック講習会を企画している青森研究会です。
沖縄さんのブログ&HPをブログのブックマークに貼らせていただきました('-^*)/
充実した内容で、「見習わなくては^口^;」と思い、拝見させていただいてました。
今後も、活動、がんばって下さいね♪
こちらもがんばります~♪
Posted by ダルクローズリトミック青森研究会です at 2008年10月25日 15:18
初コメントありがとうございます。
励みになります。
沖縄に遊びについでに勉強に来てくださいね。
お待ちしています。
by代表
励みになります。
沖縄に遊びについでに勉強に来てくださいね。
お待ちしています。
by代表
Posted by オキダル
at 2008年10月25日 21:59
